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鬱病などで通院歴のある方の婚活~メンタルヘルスに関する記載は必要ありません

こんにちは、東京・銀座の結婚相談所ブライダルゼルム、代表の立花です。

結婚相談所のプロフィールを見ていると、

  • 「不眠気味のため、寝つきをよくする薬を服用されています」
  • 「緊張を緩和するお薬を服用しています」
  • 「過去に鬱と診断され、お仕事を休職した経験があります。今は回復しています」

このような感じで、睡眠薬や精神安定剤(抗不安薬)を服用していることを記載されている方のプロフィールをたまに見かけます。でも、このプロフィールを見た人はどのように思うでしょう?「メンタルが不安定な人なのかな」、「なんか病んでる人なのかな」、当然、結婚相手に対して、心身共に健康なお相手を求めているでしょうから、色々と先入観を持ってしまう筈です。

今回の記事は、下記に該当する、結婚相談所の婚活を検討中、もしくは活動中の方向けの記事となります。

  • 精神科・心療内科に通院歴がある方
  • 今現在もメンタルヘルス系の薬を服薬中

昨今は、心療内科や精神科のクリニックの敷居もずいぶん低くなりました。ひと昔前に比べて、少しでもご本人が必要だと感じた時に、診察を受けられるような気軽な環境が整ったように思います。ですが、精神科にお世話になっている自分=病んでいると、ご自身がそれ自体を大ごとにとらえて深刻に考えすぎてしまっていたり、その感覚にも随分個人差があるなと感じています。

特に60代・70代の方ですと、ちょうど30代や40代の頃に、「うつ病」など色々な精神病の存在を知った世代で、それまでは精神科に行くこと自体ハードルが高く、「みっともない」「結婚に支障をきたす」などと、若い頃に言われてきた世代でもあります。

結婚相談所に伝える必要があるのか

ルール上は決まりはない

結婚相談所のカウンセリングで伝える必要あるか否かについては、ご本人様のご意向次第で、伝えたくない場合は「必ず言わなきゃいけない」ということはございません。

持病や宗教などは、機微な個人情報にあたるため、結婚相談所でも、個人情報保護の観点から、告知義務もなくなりました。ただし、障害手帳をお持ちの場合は、事前にお知らせいただいたほうが、結婚相談所側としてはありがたいです。

プロフィールに記載することのデメリット

メンタルヘルス系の話題と宗教については、似ている部分があります。「プロフィールで最初からそれが分かっていたら、お見合いしなかった」と避ける人が多いという点です。

冒頭にも書いた通り、プロフィールにあのような形で服用しているお薬について記載されている方は、正直にそれを仲人に伝え、仲人も言われた通りにプロフィールにありのままを記載したのだろうと思われます。

当然、色んな先入観を持たれやすいので、お見合いのチャンスは減ってしまいます。

でも、これはあくまで私的な意見ですが、「薬の服用や病歴などは、結婚生活に影響する内容以外は、わざわざプロフィールに記載する必要はない」私はこのように考えています。

その理由を解説していきます。

ケース①:死別のショックから心療内科に通い出した50代男性

死別をご経験され悲しみや喪失感に苦しんでいる方の中には、うつ状態になり、カウンセラーや精神科医などの専門家の元を訪れる方も多いです。また、グリーフケア外来を利用する目的で、調べていくうちに、ブライダルゼルムを見つけたというお客様も過去にはいらっしゃいました。

※グリーフケア外来は、別れを受け止め、人生をもう一度作り未来へつなげることを目的とした、遺族のためのメンタルケアです。

では、それで処方されたお薬を婚活用のプロフィールに記載するかというと、勿論しないです。心にぽっかりあいた穴を埋めるために前向きに婚活をしている方にとって、マイナスになってしまうからです。

ケース②:約30年前に統合失調症を発症した70代男性

40歳前後で統合失調症の診断をされた70代男性がいらっしゃいました。今でも毎月通院しており、約30年経過しています。ご本人ももう寛解している自覚もあるものの、毎月の通院も年金生活の彼の中では外出の口実となっていて、習慣化されています。病院から「また来月」と言われた通り、真面目に通い続ける方も多いのではないでしょうか。

彼は病歴のこともお相手に理解してもらい、無事成婚退会されましたが、結婚生活にも順調に送っていらっしゃるそうです。

ケース③:普段のお薬の感覚

「立花さん・・・僕は今は睡眠薬を飲んでいるんです」と、深刻な感じでお客様にこのように言われたことがありました。

私もよく寝たいから睡眠薬飲んでますよ~!質の良い睡眠をとってパフォーマンス大事!

・・・(なにこのテンションの違い?)。えっ立花さんも精神科に行ってるんですか?

ううん。内科で処方してもらってますよ。精神科に行く事で気持ちが落ち込んじゃうなら、内科で相談したらいいんじゃないでしょうか

先日も、このようなやりとりをしたばかりでした。

疲れがたまっている時やしっかり睡眠をとりたい時、ゴルフの予定があるから早寝早起きしたい時など、私も睡眠薬を服用します。私のように、痛いときは痛み止め薬、よく眠りたい時は睡眠薬と、気軽に服用するような人でも、プロフィールに書くべきでしょうか・・・?こちらは個人の感覚や価値観の話でもありますね。

例えば、経済的に不安定な男性と、わざわざ結婚相談所でお見合いして、「生活に苦労しそうなお相手と結婚しよう」と思われる女性は少ないです。それと同様に、「精神的に不安定なお相手と結婚して自分は安心できるのかな?」と疑問に思われるのは、自然なことだと思います。

心身共に健康であることは結婚する上で大切なことです

婚活する上で、心身共に健康であることは、結婚相手が求める基本的な事ですが、シニア世代ともなると、皆さま持病があったり、メンタルヘルスだけでなく生活習慣病など、何かしらどこかしら悪いところがあるものでもありますので、感覚の個人差はありますが、病歴や健康面についても若い世代よりも寛容になってくるといえます。それはメンタルヘルスに関しても同様です。

鬱を理由にお見合いやデートをドタキャンしてしまうような方は、婚活にも結婚生活にも支障が出てしまうでしょうし、お相手様にもご迷惑をおかけしてしまうので、休会や退会も視野にいれた方が良いですが、パートナーがいる安心感で、気分が明るくなり、愛される自信を持つなど、精神的に不安定だった部分も解消される・・・ということもありますね。

その入口であるプロフィールから、正直にあるのままの事実を記載して、見る側がどう感じるかまで想像できれば、出会いの間口を狭めてしまうこともなくなるのでは、と思います。

最後までお読みくださり、ありがとうございます。

Tags

健康
立花 えりこ(ブライダルゼルムアドバイザー)

㈱Bゼルム代表取締役。業界最年少で婚活アドバイザーとなり20年。シニア世代の婚活を中心に、様々な情報を本ブログやYOUTUBEにて発信中。

昨今はシニア婚活有識者として、女性誌でのコラム執筆や、 『現代ビジネス』誌上における田原総一朗氏との対談、女流作家中村うさぎ氏との対談の他、様々なメディアで話題に(メディア取材履歴はこちら)。シニアの成婚実績は1,300組以上。

2024年10月には、書籍『ねこかわ結婚相談所 ひとりよりふたりでいきたい』を出版(Amazon販売ページこちら)。多岐に渡り活動中。

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ねこかわ結婚相談所ひとりよりふたりでいきたい

立花えりこ著

シニア専門結婚相談所「ねこかわ結婚相談所」の猫川えり子が担当するシニア世代のお客様と織りなす、シニア婚活マンガ。お読みいただいた方がほっこり優しい気持ちになれる、そんな心温まる7つの婚活エピソードをご紹介しています。

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